不動産価格の見通し?2024年はどうなる!?
不動産価格の見通し?2024年はどうなる!?
数年前に生じた「ウッドショック」は、住宅の価格高騰の一因となりました。
現在もウッドショックや住宅価格の高騰は続いているのか、今後の価格の見通しはどうなるのかを考えます。
ウッドショックとは「輸入木材の価格高騰」のこと
各メディアで頻繁に登場している「ウッドショック」とは、いくつかの原因により輸入木材の需要が高まったため、木材価格が高騰している現象のことを表す言葉です。1970年代に石油価格が高騰した際に「オイルショック」と呼ばれたことから、このような言葉で表しているようです。
建築価格を高騰させた一因はウッドショック
2021年頃に年頃に住宅の建築工事費を押し上げたウッドショックは、現在、どのような状況にあるのでしょうか。
ウッドショックは、アメリカや中国など海外の住宅需要の高まりから、木材価格が上昇したことが主な要因です。しかし現在、これらの国の住宅需要は落ち着いているため、ウッドショックは収束傾向にあります。
では、今後の住宅価格はどうなるのでしょうか?
建設工事費デフレーター(2015年度基準)「木造住宅/非木造住宅」の推移/出典:国土交通省
※住宅の建築工事費は、『今が一番安い』という状況が過去10年続いています。
ここ数年はウッドショックが押し上げた面もありますが、根本的な原因は建築工事の職人不足による人件費アップによるものです。職人不足が解消されない限り、建築工事費は上がり続ける可能性が高い。
建築工事費は上がり続ける可能性が高い
住宅価格は、大きく分けると建築工事費と土地代からなります。
ウッドショックは収束傾向にあるものの、国土交通省のデータを見ると、木造・非木造問わず、建築工事費は依然として上昇を続けています。
円安も建築工事費を押し上げている
2022年春頃からの円安により、輸入品全般の価格は上昇しています。
住宅建築に必要な木材や鉄は輸入に頼っていて、海外生産された設備や建材も価格がアップしていることも、建築工事費を押し上げる原因となっています。
今後、国は何かしらの施策を実施し、円安が是正される可能性はあります。
もし円高になれば輸入品の価格は落ち着き、建築工事費への影響も小さくなるかもしれません。
住宅のハイスペック化も上昇の一因に
2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、2025年4月から原則すべての新築住宅には省エネルギー基準への適合が義務付けられます。
住宅の省エネルギー基準とは、建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律(建築物省エネ法)によって定められた、建築物が備えるべき省エネルギー性能の確保のために必要な、建築物の構造や設備に関する基準。
省エネ基準を満たすためには、断熱性の高い窓や建材を用いる、太陽光発電システムなど創エネ設備を設置する、空調や給湯などは省エネ性能の高い機器を採用する必要があります。
このように「 住宅をハイスペック 」にすると「 当然建築工事費は高く 」なり、これまでの一般的な住宅と比べると「 約1割程度の価格UP!? 」をするそうです。
ちなみに、2024年以降は「 省エネ基準に適合した住宅でないと住宅ローン控除の適用 」が受けらません。
住宅ローン控除の恩恵を受けるためには、ハイスペック住宅の一択になるのです。ただ、住宅価格は高くなりますが、光熱費を抑えられたり、快適な住み心地を得られたりとメリットは数多くあるといえます。
建築物省エネ法とは? → https://suumo.jp/article/oyakudachi/oyaku/sumai_nyumon/other/kenchikubutsu_eco/
土地の価格も上昇傾向にある
単純に地価が上がるのは大都市圏であり「 地方都市の地価はあまり変化していない 」ようです。
しかし、建材費の高騰と同じく「 工事関係の人件費やコンクリ、その他費用は高騰 」し続けています。
基礎工事だけでなく、庭などのエクステリア工事や宅地造成工事も価格が上がり続けており「 その価格が土地代に加算される 」ことになります。
建物の解体費用もルールの厳格化や処分費などの価格が高騰
当然、上記の価格も宅地造成費用の一部として「 その価格が土地代に加算される 」ことになります。
住宅価格の上昇への対策について
補助金制度のチェックしが重要です!
上昇が続きそうな住宅価格ですが、国や地方公共団体は、住宅取得を促進する補助金制度を用意しています。
ここでは省エネ住宅や長期優良住宅の取得、国産木材を利用した住宅建築で利用できる制度を紹介しますが、年度によって要件や申請期間、補助金額が変わるので、詳細は各団体のホームページで確認してください。
1)子育てエコホーム支援事業
https://kosodate-ecohome.mlit.go.jp/
2)ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)化等支援事業
3)地域型住宅グリーン化事業
2024年も住宅ローン金利の動向に注目が必要!?
住宅取得の際、ほとんどの方は住宅ローンを利用するでしょう。住宅ローンの固定金利は2022年から上昇基調にありますが、変動金利は低水準が続いています。
金利は日銀の金融政策が大きく関係します。
固定金利は、主に新規発行10年物国債(10年国債)の利回りに連動しています。
10年国債の利回りは国債価格が下がると高くなるため、日銀は国債を大量購入して利回りを低く維持する金融政策を実施していましたが、コントロールが難しく「 2022年以降は上昇 」に転じました。
変動金利は、短期プライムレート(短プラ)に連動しています。日銀が経済を活性化させるために実施している金融政策により、短プラの水準は低く維持できているため、変動金利は低く抑えられているのです。
変動金利は日銀がコントロールできているので低水準を維持していますが、金融政策の変更などにより上昇に転じる可能性があります。
そのタイミングがいつになるのかは分からないので、動向には注目することが重要です。
※以下はダイヤモンド不動産研究所(ヤフー)から抜粋
まずは、2024年5月の住宅ローン金利動向をおさらいしておこう。
「変動金利(新規借入)」は、調査した主要14銀行のうち、1行が金利を引き上げ、金利を引き下げた銀行はなかった。
「10年固定金利(新規借入)」は、調査した主要13銀行のうち、11行が金利を引き上げ、1行が金利を引き下げた。
「35年固定金利(新規借入、フラット35を除く)」は、調査した主要7銀行のうち、6行が金利を引き上げ、金利を引き下げた銀行はなかった。
フラット35の金利は引き上げ、1.830%となっている。 なお、2004年頃をピークに住宅ローン金利は下がり続けている。
5年固定、10年固定、35年固定(全期間固定)については、足元では金利が上昇し始めているものの、長期的に見ればまだ低水準。
一方、変動金利タイプは、史上最低水準となっている。
2024年6月のフラット35金利は、引き上げと予想
フラット35の金利は10年国債金利との連動性が高いといわれる。市場金利については、世界的な金利上昇により、日本の市場金利も上昇する可能性が指摘されており、当面は横ばいか、上昇していくと見られる。
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